クリーンルームの施工を行う前に

クリーンルーム虎の巻、第3回ではクリーンルームの設置、施工にあたっての注意点についてご説明いたします。

コストがかからないのは一般業者or専門業者?

クリーンルームの設置については、一般的な設計・施工業者でも施工を行うことが可能です。部材や機器、設備をメーカーから取り寄せて設置するケースも少なくありません。しかし一方で、設置コストが高くなるケースが多くみられます。これはクリーンルームの設置のみに終始してしまうことが原因です。ここだけ読むと、設置のみで終わるのであれば、むしろ専門業者にお願いするよりも安くなるのではないか、とお思った方がほとんどだと思うのですが、実際、専門業者にお願いする方がコストダウンすることも多くあるのです。

専門業者は、本来の目的である「コンタミの混入防止」を実現するために、クリーンルームの前室や前工程におけるコンタミ除去の強化など、設置だけでなく、どのようにこれから使って行くのかという部分まで寄り添って考えます。そのため、ただ部屋を設置するだけでは、気づかない過剰なスペックに気づくことができるのです。とくに前室や前工程の見直しは、クリーンルーム自体の設置コスト低減にもつながる可能性が大いにあります。

例えば高機能なクリーンルームを設置したとしても、スタッフがルールを守らずに作業をしてしまえばコンタミ混入のリスクは高まります。対して、簡易クリーンルームであっても、作業時のルール遵守はもとより、徹底して前室でコンタミを除去したり、定期的なクリーンルーム内の清掃をしたりすることで、リスクを低減することができるでしょう。

クリーンルームの設置を検討される際は、こうした機器や設備の組み合わせ、スタッフ等の体制をトータルでコンサルティングできる専門業者に相談しながら、確実な生産・作業環境を構築していくことが大切です。

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