クリーンルームに使用されるFFU・HEPAフィルターとは?
クリーンルームは、ただ作業空間を囲うだけで完成する物ではありません。ルーム内をクリーンな環境にするためには微粒子を外部から入れないことが大切です。その為に活躍するのが今回ご紹介するFFUとHEPAフィルターです。
クリーンエアをルーム内へ送り出すFFU
FFU(Fun Filter Unit・ファンフィルターユニット)は名前の通りファンとフィルターを内蔵した、空気清浄機の一種です。内蔵されているファンで外部の空気を吸い込み、フィルターを通すことで微粒子がほぼない清浄な空気を送り出します。
クリーンルームはこのFFUを必要なクリーンクラスに合わせて天井などに設置し、空調機などと組み合わせて清浄な空気を部屋内に循環させることでクリーンな空間を作り出しています。
画面中央のでっぱりがFFUの吹き出し口。このようにルームの天井部に設置して使用します。
このFFUに内蔵されているフィルターがHEPAフィルターです。
微粒子を逃さないHEPAフィルター
HEPAフィルターとは、目に見えないホコリや塵など空気中のごく小さな粒子を捕集できる高性能なエアフィルターです。
(ちなみにHEPAはHigh Efficiency Particulate Air Filterの略称)
このフィルターは直径110㎛以下のガラス繊維のろ紙でできており、JIS規格では
定格風量で粒形が0.3㎛の粒子に対して99.7%以上の粒子捕集率をもち、かつ初期圧力損失が245㎩以下の性能をもつエアフィルター
と規定されています。
HEPAフィルターは上述したようにFFUなどクリーンルーム・ブース用の精密空調機器等に使われています。
実はこんなところにも…
クリーンルームに使用されるHEPAフィルター。身の回りで見かける機会はないように思えますが、実は空気清浄機やエアコンなど家電の排気フィルターとしても使用されていることがあります。
HEPAよりも小さな微粒子をキャッチできるULPAフィルター
HEPAフィルターよりも径の細かい粒子をキャッチできるULPA(Ultra Low Penetration Air Filter)フィルターという物もあります。HEPAフィルターが0.3㎛以上の粒子に対して効果を発揮するのに比べ、ULPAフィルターはJIS規格で
定格風量で粒径が0.15μmの粒子に対して99.9995%以上の粒子捕集率をもち、かつ初期圧力損失が245Pa以下の性能を持つエアフィルタ
と規定されています。優れた性能を持ちますが、HEPAフィルターよりも薄く強度が弱いというデメリットもあります。
半導体工場など、よりクリーン度が求められる場合に使用されます。
E-Room+はルーム本体だけでなくそれに伴う付帯設備などについてもご相談いただけます。パッケージ化された料金体系ではなく、それぞれの条件に合わせたものをご用意いたします。お気軽にご相談ください。