クリーンルームは綺麗な部屋だから掃除しなくても大丈夫?

クリーンルーム内は清浄度が保たれるような仕組みになっているから、どれだけ作業してもずっと綺麗なまま!…というわけではありません。発塵しないように気を使って使用していても、部屋内にホコリなどが堆積していきます。

換気はしているはずなのになぜホコリが発生するのでしょうか?

ルーム内に存在する1㎛より小さい微粒子はルーム内を流れる空気に乗って時間と共に排気され、少なくなっていきます。しかし作業者から発塵する粒子や人の皮膚片、毛髪などの大きなゴミは重力の影響で落下し床に溜まったり、静電気でルームの壁や天井に付着してしまう為、換気機能では取り除くことが難しく室内に堆積してしまいます。

このままではクリーンルームの目的である清浄度のある空間を維持することができません。そのためには日々の清掃が不可欠なのです。

日常的に行うクリーンルームの清掃方法

日常的に行うべき清掃は基本的にクリーンルーム用の掃除機での清掃と、純水によるルームの水拭きです。

1.クリーンルーム用掃除機での清掃

まずはクリーンルーム用の掃除機を使って比較的大きなホコリを取り除きます。クリーンルーム用の掃除機は吸引器が別の場所に設置されているものや、HEPAフィルターやULPAフィルターが内蔵されているものなど、吸引したホコリをルーム内に排気しないような作りになっています。これを使って大きなホコリを取り除いた後に細かい部分の掃除を行います。

2.純水を使った水拭き

掃除機での清掃後は水拭きで細かなホコリを拭き取ります。水拭きの際は発塵しにくい素材を使ったワイパーやスポンジなどを使います。水も不純物が少ない純水を使用し、頻繁に水を交換しながら作業を行います。

清掃時の注意点

清掃は、ホコリを取り逃さないように「上から下」「奥から手前」「狭い場所から広い場所へ」という点に気を付けて行います。これはクリーンルームに関わらずお家の掃除でも使えるテクニックです。さらにクリーンルーム内では発塵を抑えるため静かに清掃を行うことも大切です。

掃除道具にも気を付ける必要があります。まずクリーンルーム内の清掃には発塵しにくい素材を使用した製品を使用します。また、掃除道具自体に汚れが溜まってしまうため、清掃後は都度掃除用具の清掃や交換などを行いましょう。

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